「全ての人に農業を!」とは
この活動を通して、私たちを生かしてくださっている、自然を司る方への感謝や畏敬の念を、全ての人類が抱くようになること。です。
この時、主はつむじ風の中からヨブに答えられた。
「無知の言葉をもって、神の計りごとを暗くするこの者はだれか。 あなたは腰に帯して、男らしくせよ。わたしはあなたに尋ねる、わたしに答えよ。わたしが地の基をすえた時、どこにいたか。もしあなたが知っているなら言え。あなたがもし知っているなら、だれがその度量を定めたか。だれが測りなわを地の上に張ったか。その土台は何の上に置かれたか。その隅の石はだれがすえたか。
かの時には明けの星は相共に歌い、神の子たちはみな喜び呼ばわった。海の水が流れいで、胎内からわき出たとき、だれが戸をもって、これを閉じこめたか。あの時、わたしは雲をもって衣とし、黒雲をもってむつきとし、これがために境を定め、関および戸を設けて、言った、『ここまで来てもよい、越えてはならぬ、おまえの高波はここにとどまるのだ』と。
あなたは生れた日からこのかた朝に命じ、夜明けにその所を知らせ、これに地の縁をとらえさせ、悪人をその上から振り落させたことがあるか。地は印せられた土のように変り、衣のようにいろどられる。悪人はその光を奪われ、その高くあげた腕は折られる。
あなたは海の源に行ったことがあるか。淵の底を歩いたことがあるか。死の門はあなたのために開かれたか。あなたは暗黒の門を見たことがあるか。あなたは地の広さを見きわめたか。
もしこれをことごとく知っているならば言え。
光のある所に至る道はどのみちか。暗やみのある所はどこか。 あなたはこれをその境に導くことができるか。その家路を知っているか。あなたは知っているだろう、あなたはかの時すでに生れており、またあなたの日数も多いのだから。
あなたは雪の倉にはいったことがあるか。ひょうの倉を見たことがあるか。これらは悩みの時のため、いくさと戦いの日のため、わたしがたくわえて置いたものだ。
光の広がる道はどこか。東風の地に吹き渡る道はどこか。だれが大雨のために水路を切り開き、いかずちの光のために道を開き、人なき地にも、人なき荒野にも雨を降らせ、荒れすたれた地をあき足らせ、これに若草をはえさせるか。
雨に父があるか。露の玉はだれが生んだか。氷はだれの胎から出たか。空の霜はだれが生んだか。水は固まって石のようになり、淵のおもては凍る。
あなたはプレアデスの鎖を結ぶことができるか。オリオンの綱を解くことができるか。あなたは十二宮をその時にしたがって引き出すことができるか。北斗とその子星を導くことができるか。
あなたは天の法則を知っているか、そのおきてを地に施すことができるか。あなたは声を雲にあげ、多くの水にあなたをおおわせることができるか。あなたはいなずまをつかわして行かせ、『われわれはここにいる』と、あなたに言わせることができるか。
雲に知恵を置き、霧に悟りを与えたのはだれか。だれが知恵をもって雲を数えることができるか。だれが天の皮袋を傾けて、ちりを一つに流れ合わさせ、土くれを固まらせることができるか。
あなたはししのために食物を狩り、子じしの食欲を満たすことができるか。彼らがほら穴に伏し、林のなかに待ち伏せする時、あなたはこの事をなすことができるか。からすの子が神に向かって呼ばわり、食物がなくて、さまようとき、からすにえさを与える者はだれか。
あなたは岩間のやぎが子を産むときを知っているか。あなたは雌じかの子を産む苦しみを見守ることができるか。これらの妊娠の月を数えることができるか。これらが産む時を知っているか。これらは身をかがめて子を産み、そのはらみ子を産みいだす。その子は強くなって、野に育ち、出て行って、その親のもとに帰らない。
だれが野ろばを放って、自由にしたか。だれが野ろばのつなぎを解いたか。わたしは荒野をその家として与え、荒れ地をそのすみかとして与えた。これは町の騒ぎをいやしめ、御者の呼ぶ声を聞きいれず、山を牧場としてはせまわり、もろもろの青物を尋ね求める。
野牛は快くあなたに仕え、あなたの飼葉おけのかたわらにとどまるだろうか。あなたは野牛に手綱をつけてうねを歩かせることができるか、これはあなたに従って谷を耕すであろうか。その力が強いからとて、あなたはこれに頼むであろうか。またあなたの仕事をこれに任せるであろうか。あなたはこれにたよって、あなたの穀物を打ち場に運び帰らせるであろうか。
だちょうは威勢よくその翼をふるう。しかしこれにはきれいな羽と羽毛があるか。これはその卵を土の中に捨て置き、これを砂のなかで暖め、足でつぶされることも、野の獣に踏まれることも忘れている。これはその子に無情であって、あたかも自分の子でないようにし、その苦労のむなしくなるをも恐れない。これは神がこれに知恵を授けず、悟りを与えなかったゆえである。
これがその身を起して走る時には、馬をも、その乗り手をもあざける。あなたは馬にその力を与えることができるか。力をもってその首を装うことができるか。あなたはこれをいなごのように、とばせることができるか。そのいななきの威力は恐ろしい。これは谷であがき、その力に誇り、みずから出ていって武器に向かう。
これは恐れをあざ笑って、驚くことなく、つるぎをさけて退くことがない。矢筒はその上に鳴り、やりと投げやりと、あいきらめく。これはたけりつ、狂いつ、地をひとのみにし、ラッパの音が鳴り渡っても、立ちどまることがない。これはラッパの鳴るごとにハアハアと言い、遠くから戦いをかぎつけ、隊長の大声およびときの声を聞き知る。
たかが舞いあがり、その翼をのべて南に向かうのは、あなたの知恵によるのか、わしがかけのぼり、その巣を高い所につくるのは、あなたの命令によるのか。これは岩の上にすみかを構え、岩のとがり、または険しい所におり、そこから獲物をうかがう。その目の及ぶところは遠い。そのひなもまた血を吸う。おおよそ殺された者のある所には、これもそこにいる」。
主はまたヨブに答えて言われた、「非難する者が全能者と争おうとするのか、神と論ずる者はこれに答えよ」。
そこで、ヨブは主に答えて言った、「見よ、わたしはまことに卑しい者です、なんとあなたに答えましょうか。ただ手を口に当てるのみです。わたしはすでに一度言いました、また言いません、すでに二度言いました、重ねて申しません」。
主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた、「あなたは腰に帯して、男らしくせよ。わたしはあなたに尋ねる、わたしに答えよ。あなたはなお、わたしに責任を負わそうとするのか。あなたはわたしを非とし、自分を是としようとするのか。あなたは神のような腕を持っているのか、神のような声でとどろきわたることができるか。
あなたは威光と尊厳とをもってその身を飾り、栄光と華麗とをもってその身を装ってみよ。あなたのあふるる怒りを漏らし、すべての高ぶる者を見て、これを低くせよ。すべての高ぶる者を見て、これをかがませ、また悪人をその所で踏みつけ、彼らをともにちりの中にうずめ、その顔を隠れた所に閉じこめよ。
そうすれば、わたしもまた、あなたをほめて、あなたの右の手はあなたを救うことができるとしよう。
河馬を見よ、これはあなたと同様にわたしが造ったもので、牛のように草を食う。見よ、その力は腰にあり、その勢いは腹の筋にある。これはその尾を香柏のように動かし、そのももの筋は互にからみ合う。その骨は青銅の管のようで、その肋骨は鉄の棒のようだ。
これは神のわざの第一のものであって、これを造った者がこれにつるぎを授けた。山もこれがために食物をいだし、もろもろの野の獣もそこに遊ぶ。これは酸棗(ナツメ)の木の下に伏し、葦の茂み、または沼に隠れている。
酸棗の木はその陰でこれをおおい、川の柳はこれをめぐり囲む。見よ、たとい川が荒れても、これは驚かない。ヨルダンがその口に注ぎかかっても、これはあわてない。だれが、かぎでこれを捕えることができるか。だれが、わなでその鼻を貫くことができるか。あなたはつり針でわにをつり出すことができるか。糸でその舌を押えることができるか。あなたは葦のなわをその鼻に通すことができるか。つり針でそのあごを突き通すことができるか。
これはしきりに、あなたに願い求めるであろうか。柔らかな言葉をあなたに語るであろうか。これはあなたと契約を結ぶであろうか。あなたはこれを取って、ながくあなたのしもべとすることができるであろうか。あなたは鳥と戯れるようにこれと戯れ、またあなたのおとめたちのために、これをつないでおくことができるであろうか。商人の仲間はこれを商品として、小売商人の間に分けるであろうか。あなたは、もりでその皮を満たし、やすでその頭を突き通すことができるか。
あなたの手をこれの上に置け、あなたは戦いを思い出して、再びこれをしないであろう。見よ、その望みはむなしくなり、これを見てすら倒れる。あえてこれを激する勇気のある者はひとりもない。それで、だれがわたしの前に立つことができるか。
だれが先にわたしに与えたので、わたしはこれに報いるのか。天が下にあるものは、ことごとくわたしのものだ。わたしはこれが全身と、その著しい力と、その美しい構造について黙っていることはできない。だれがその上着をはぐことができるか。だれがその二重のよろいの間にはいることができるか。だれがその顔の戸を開くことができるか。そのまわりの歯は恐ろしい。
その背は盾の列でできていて、その堅く閉じたさまは密封したように、相互に密接して、風もその間に、はいることができず、互に相連なり、固く着いて離すことができない。これが、くしゃみすれば光を発し、その目はあけぼののまぶたに似ている。その口からは、たいまつが燃えいで、火花をいだす。その鼻の穴からは煙が出てきて、さながら煮え立つなべの水煙のごとく、燃える葦の煙のようだ。その息は炭火をおこし、その口からは炎が出る。
その首には力が宿っていて、恐ろしさが、その前に踊っている。その肉片は密接に相連なり、固く身に着いて動かすことができない。その心臓は石のように堅く、うすの下石のように堅い。その身を起すときは勇士も恐れ、その衝撃によってあわて惑う。
つるぎがこれを撃っても、きかない、やりも、矢も、もりも用をなさない。これは鉄を見ること、わらのように、青銅を見ること朽ち木のようである。弓矢もこれを逃がすことができない。石投げの石もこれには、わらくずとなる。こん棒もわらくずのようにみなされ、投げやりの響きを、これはあざ笑う。その下腹は鋭いかわらのかけらのようで、麦こき板のようにその身を泥の上に伸ばす。
これは淵をかなえのように沸きかえらせ、海を香油のなべのようにする。これは自分のあとに光る道を残し、淵をしらがのように思わせる。地の上にはこれと並ぶものなく、これは恐れのない者に造られた。これはすべての高き者をさげすみ、すべての誇り高ぶる者の王である」。
そこでヨブは主に答えて言った、「わたしは知ります、あなたはすべての事をなすことができ、またいかなるおぼしめしでも、あなたにできないことはないことを。『無知をもって神の計りごとをおおうこの者はだれか』。それゆえ、わたしはみずから悟らない事を言い、みずから知らない、測り難い事を述べました。
『聞け、わたしは語ろう、わたしはあなたに尋ねる、わたしに答えよ』。わたしはあなたの事を耳で聞いていましたが、今はわたしの目であなたを拝見いたします。
それでわたしはみずから恨み、ちり灰の中で悔います」。
ヨブ記 38章1節〜42章6節
オーガニックグリーンスーパーバイザー タカハシ