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偽装農家とは誰なのか③農業の未来を素人が考える。|Garden Dairy 2018年11月7日(木)

11月7日(水) 三日月

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出典:気象庁ホームページ

最近の偽装農家の件について、ある記事を参考にしながら、自分の中での整理も含め振り返ってみます。

以下の引用全てYahoo!ニュースから

〜引用開始〜

食料を理由に戦争を経験したことがあるEU諸国は、国策として自給率を高く維持していると聞きますが、日本の食料自給率(カロリ-ベース)は、約38%と先進国の中で最低レベルの状況です。

〜中略〜

また、日本の農家数は戦後減少を続け、1960年に約1454万人いた農業就業人口は、2015年の農林業センサスでは約209万人まで激減しました。農家人口の平均年齢が約66歳で、65歳以上の割合はなんと約63%を占めるまで高齢化しています。多くの農村で跡継ぎや担い手がいない状況です。 つまり世界の食料や農業を巡る議論は他人事ではなく、日本にとっても深刻な問題で、これからの安定した暮らしを考える上でとても大切なことなのです。

〜引用終わり〜

ここで言われている「カロリーベース論」や「農業弱者論」が詭弁だということを指摘しました。

カロリーベースと農業弱者論の問題点|Garden Dairy 2018年10月23日(火)

カロリーベースは、生産額ベースで計算するより低い自給率が出るために、日本の自給率は世界的に見て低いとされます。実際の自給率はもっと高いのですが、自給率が低いということを根拠に輸入がしやすくなっているということです。

そして、農業の高齢化や跡継ぎがいないという問題。

これは若干ずれることになるかもしれませんが、日本の農業人口は、先進国で国民の食が確保できる農業人口のパーセントと言われる1~2%を大きく上回り、約5%と言われています。

平均よりも、5倍近い農業人口がいて、彼らがちゃんと作物を作ればまさに有り余る食料を生産することができ自給率は相当高くなるはずです。

が、先の記事でも指摘したように、偽装農家などが生産に関与せず、交付金や補助金目当てで農業を続けている人たちがいるために計算と現実がかみ合っていないというのが現実のようです。

偽装農家とは誰なのか①農地転用を待つ農家|Garden Dairy 2018年10月29日(月)

偽装農家とは誰なのか②儲かる農家と補助金のゆくへ|Garden Dairy 2018年11月1日(木)

このようなねじれた状態の日本の農業を改善していくにはどうするべきかということが問題です。

そこで、もう一度記事に戻ります。

〜引用開始〜

工業型農業とも呼ばれる大規模農業が世界の耕地と水資源の半分以上を利用しているにもかかわらず、食料を十分に生産できていないという批判があるのです。 その一方で小さな農業は、災害リスクが高まる中でも多様な方法で食料を安定生産できると評価されています。中でも国連は、2014年に国際家族農業年を設定し、小さな農業の評価と投資を呼び掛け始めました。

〜中略〜

国連は2019年から10年間、小規模・家族農業に関する取り組みを行う。日本では小規模・家族農業ネットワーク・ジャパンが取り組む

〜中略〜

国連がその実態を調査したところ、投資受け入れ国の食料安全保障に脅威をもたらす可能性や、地元への雇用も限定的という調査結果が出されました。その中で国連は立場を変更し、小さな農業や家族農家の再評価を行ったとされます。

日本での小さな農業の再評価

日本でも海外で再評価される小さな農業の重要さを主張する農家が出てきました。その先頭に立つのが九州の農家や市民が立ち上げた「小農学会」です。

〜引用終わり〜

ここを読むと、国連では大規模農業の失敗から小規模農業への支援を進めるということが書かれています。そして、それは2019年から10年間がそのピークとなるようで、日本でもすでにその組織が出来上がっているとのこと。

そこで紹介されているのが九州の「小農学会」をはじめいくつかの小規模農を実践している方々です。それぞれの活動が紹介されていますので、引き続き引用していきます。

〜引用開始〜

「中山間地が多い日本では共同で農村を維持してきたが、企業的農業だけでは農村は守れない。また企業が参入しても採算が取れず出て行けば農村が消滅してしまう。一方で小農は自然を有効に活用し、食料自給率の向上や食の安全を保障し、農村を守る」

〜中略〜

有留さんの農業経営の特徴は、農業生産だけでなく直売所と農家民宿「美和松」を運営し多様な農業を実践している点です。直売所ではパートを雇用し、奥さんは弁当を作り直売所で販売しています。多様な価値でもって地域経済を下支えしています。

〜中略〜

久保さんは農業体験ができる農家民宿「観真庵」も経営しています。小農学会の農家会員は、二人のように農家民宿経営や農産加工や有機農業など新しい多様な農業を実践する農家が多いとのことです。

〜中略〜

特区認定後に13社が参入しました。参入企業にはオリックス、クボタ、ヤンマー等、大手の名前も見られます。各社の農業参入の形態は多様で、スマートアグリと呼ばれる植物工場による次世代農業やハウス施設栽培、特産品づくりや野菜そして米づくりなどが行われています。2017年の参入企業の営農面積は約40ヘクタール、売上は約9000万円(2017年度)ということで、市全体の農業生産額の1割強に上っています。しかし各社の動きには温度差があり、全く稼働していない企業もあれば、大規模投資を行っている企業もあります。

〜中略〜

しかし参入企業の購入面積は1.35ヘクタールと営農面積の約3%に過ぎないのが現状。企業が購入しない理由は資産を抱えるリスクがあるからで、各社とも販売先の確保や作物の選定に悩んでおり、利潤が伸びていない現状もその背景にあると想定されます。 一方で地域に根付くことや対外的アピールの側面から農地を購入する企業もあります。そうした企業は地域資源を生かした農産品づくりに取り組んでいます。結局、企業のスタイルもこれまで地域で小さな農家が展開してきた農業のスタイルに似た特徴を持ち、国の想定とは少し異なる方向に事業が展開しているように感じました。

〜中略〜

繁殖母牛10頭、経産牛肥育年間1頭、豚の肥育年間約10頭、合鴨農法稲作50アール(約200羽飼育)をしながら合鴨処理(年間約5000羽)も行っています。

〜中略〜

わはは牧場さんはカフェ兼ショップも運営する。代表・上垣康成さん(右)と著書(写真:わはは牧場提供) わはは牧場の実践でもう一つ注目したいのは、小規模でも雇用を行い地域経済の担い手となっている点です。本でも紹介されていますが、わはは牧場の利益率は、生産から加工そして販売まで自ら行うことで一般の畜産農家よりも高くなっています。国家戦略特区の参入企業も手を焼く所得確保を実現し、さらには食料供給の担い手ともなっているのです。

〜中略〜

問題は、養父市が国家戦略特区になってもわはは牧場のような地域独自の取り組みや小さい農業の実践が注目されない点です。自分で農業をやりたいという若い新規の就農者が増えているのに、小さい農家向けの補助メニューがほとんどないのが現状です。農家向けの予算を大規模農業だけでなく小さな農家にもバランスよく振り分ける方が、地域農業の基盤が強くなると思われますが、実際はそうなっておらず農業現場と農政のズレがあると言えます。 また、日本の農村は中山間地主体で小さな農業が主体となりこれまで維持されてきました。

〜引用終わり〜

大企業が農業に参入しても今ひとつ成果を上げられない理由は様々に言われていますが、結局のところ、農協などのこれまでの古い体質などとの均衡がうまく取れないのではないかとも感じます。

リスクを背負ってでもやってみたいと思えるものがない。それは、やはり、あらゆる規制があるからなのではないでしょうか。

そんな規制をうまくすり抜けているのが、ここで紹介されている小規模農家のように思います。そして、小規模農家の強みはやはり地域との連携という一言に尽きるようです。

自治体ごとに農業分野において、今足りていること、足りていないこと、克服すべきこと、などはそれぞれで、千差万別です。それは、その地域に暮らして、長い時間をかけないとわからないようなもので、資本だけを持った大企業が入ってきてどうこうできる問題ではないと思います。

その土地の農のことを身体感覚で理解している人はやはり、長年そこに住んでいる人しかいません。ですので、その土地の問題はその土地の人間が解決するしかないと思います。

そのために政府や企業ができるのことは何か?という視点がないままだからこそ、いろいろなことをやっても空振りに終わるのではないでしょうか。

〜引用開始〜

特に安倍政権になってからは、農外企業参入や農協の解体など、農村の基盤を崩す政策が進められてきました。その一方で大規模化を推進し、企業化する経営体を優先して優遇し支援する傾向が高くなっています。しかしまた、全国で約133万ある日本の農業経営体のうち、企業化しているのは約3万です(2015年農林業センサス)。わずか約2%の経営体に対して政策支援が集中している現状をみれば、バランスを欠いた政策が展開されていると言えるでしょう。

〜引用終わり〜

というように、安倍政権が進めてきた一見いいことをしてきたように見える農業政策も、結局のところ一部の利益にしか関与していないということが明らかになっています。

ともかく、このわずか2%のなかに偽装農家と言われる経営体が混じっていることは明らかです。

真に健全な農業が見てみたい。その完成図がどういったものなのかははっきりとはわかりませんが、AI技術などを利用したスマート農業などの最先端のテクノロジーと、農家さんが持つ「実力」がうまく融合された素晴らしい農業が実現することを心から願います。

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